記事作成日:2025年11月13日

国内のライブ映像が海外サイトで無断公開され、月平均約300万回も閲覧されている——。読売の分析は、監視カメラの“安心”が一転して企業リスクになる現実を突き付けました。

防犯カメラ映像の流出先に月300万回アクセス数…海外7サイト分析、静止画保存機能持つサイトも : 読売新聞

国内だけでも少なくとも約7,000台が“のぞき見可能”という調査もあり、工場・オフィス・保育施設などの映像が世界に晒されている恐れがあります。これはブランド、レピュテーション、人権配慮、そして法務の問題です。

なぜ起きるのか。多くは「初期設定のままでの運用」「パスワード未設定、弱い/共通パスワード」が原因です。SaaSやクラウドと違い、現場で独自に導入しやすいがゆえに、情報システム部やセキュリティ部門の統制が効かないまま設置・放置されがちです。

映像は個人データに準ずる高感度情報。顧客が映り込むような場所に設置したカメラの映像が漏洩した場合、プライバシー権侵害として損害賠償の対象になり得ます。早急に対策しましょう。

  1. 全社アセット棚卸し:本社・拠点・店舗・委託先を含むネットワークカメラの台数、設置場所、メーカー、ファームウェアバージョン、認証方式、公開可否を一覧化。管理責任者を割り当てます。

  2. 接続方針の徹底:インターネット直結を禁止。VPNまたはゼロトラスト経由+IP制限。UPnP無効化、ポート開放の原則禁止。

  3. 認証の強化:初期ID/パスワードの即時変更、長いパスフレーズ+多要素認証(対応機器選定を含む)。共有アカウントは禁止。

  4. ファームウェア更新と終息計画:自動アップデートを有効化し、未対応機は期限を切って更新 or 置き換え。サポート切れは撤去。

  5. 保存と最小化:カメラ映像の録画については目的・期間・保管場所を明文化。クラウド保存は暗号化とアクセスログ必須。

  6. 委託・購買の見直し:調達仕様書にセキュリティ要件(暗号化、MFA、監査ログ、脆弱性対応SLA)を組み込み、ベンダ契約に違反時の停止・削除義務を明記。

  7. 監視と監査:外部スキャンで露出確認を定期実施。異常アクセスのSIEM連携、年1回の現地点検をKPI化。

  8. インシデント対応:公開を発見した場合の通報窓口、遮断手順、関係者/監督官庁/顧客連絡の判断基準をプレイブック化。

監視カメラは「設備」ではなく「情報システム」です。安全・品質・労務・法務の横断テーマとして経営直轄でガバナンスを敷くことが、企業の信頼と競争力を守る近道です。今日から棚卸しと直結遮断を——それだけでリスクは大幅に低減できます。





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