記事作成日:2023年6月19日

毎日山のように積まれる業務書類。その整理や管理に時間がかかり、他の重要な業務が滞っていませんか?その問題を一石二鳥で解決する方法が、書類の「PDF化」です。

PDF化することで、業務がスムーズに進行し、時間の節約につながります。さらに、情報の保護が可能となり、情報漏洩に対するリスクもカバーできるようになります。しかし、PDF化には、取り扱いに注意を要する点もあります。

そこで今回は、会社の書類をPDF化する時の利点と、それに伴う留意点について深く掘り下げていきます。多忙なビジネスマンの皆さんにとって、業務効率化のヒントとなる情報を詰め込みましたので、ぜひ、最後までお読みください。

1. 会社の書類をPDF化する利点

デジタル化が進んでいる現代社会において、会社の書類をPDF化する利点は数多く存在します。さまざまなツールが世の中に出回っている中、PDF化にどのような利点があるのかを知ることは、他サービスとの比較をする上で大切な知識です。以下に紹介する3つの利点を理解することで、PDF化がなぜ現代のビジネスシーンにおいて重要なのかが明確になります。では、それぞれの利点を具体的にみていきましょう。

1-1. 整理が容易になる

最初に、整理が容易になるという利点があります。例えば紙の書類は場所を取るため、何千という書類がある場合、必要なものを見つけるのは一苦労です。しかし、それをPDF化しておくと、1つのパソコン内に大量の情報を格納でき、また検索機能を使えば、瞬時に必要な情報を見つけ出せます。これにより、情報の管理と検索が格段に容易になります。

1-2. 情報の保護が可能になる

次に、情報の保護という利点があります。紙の書類は、火事や水損などのリスクから情報を保護するのは難しいです。一方で、PDFファイルはネット上の「クラウド」や外部の記憶装置に保存しておけば、物理的なリスクから逃れることができます。また、パスワードを設定すれば情報漏洩のリスクも軽減できます。

1-3. コミュニケーションが円滑になる

最後に、コミュニケーションの円滑化という利点があります。紙の書類を共有するには、物理的に移動させる必要がありますが、PDFであれば電子メールやクラウド経由で瞬時に共有できます。これにより、社内外での情報共有がスムーズに行えます。

以上のように、PDF化には様々な利点があります。しかし、情報の取り扱いに関する事柄は、必ず安全面のリスクが伴います。次の章では、PDF化に際しての留意点を説明します。

2.会社でPDF化する際の留意点

ここまではPDF化の良い面をご紹介しました。ここからは留意すべきこととして、情報の適切な保存法と安全リスクについてお伝えいたします。セキュリティリスクを知ることで、より安全にPDF化を行うことができ、業務効率化に向けたスムーズな情報管理を実践することができるでしょう。ここでは2つご説明しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

2-1.公的な書類に対する適切な保存法

決算書や請求書など、国や自治体に提出する書類は、使用可能な電子帳簿保存法などで保存方法が定められていることに留意する必要があります。2022年1月以降、紙の書類をスキャナーで電子化・PDF化するための要件が緩和されましたが、税務処理上の罰則が厳罰化されました。隠蔽や偽装などの証拠を隠蔽する行為が発覚した場合、重加算税として10%の罰金が課せられます。悪意の有無に関わらず、罰則が適用されますので、スキャナーで書類をPDF化する際は、適切な措置が必要です。

2-2.情報漏洩に対する安全リスク

書類をPDF形式で保存する場合、サーバーやパソコンなどに保管することが一般的ですが、これらの端末がウイルス感染や不正アクセスのリスクにさらされることもあります。そのため、重要な書類をPDF形式で保存する場合には情報漏洩対策が必須となります。対策の1つとして、ファイルにパスワードを設定する、PDFに"証明書"を発行し、内容を暗号化するなどが考えられます。これにより、指定した人以外の不正なアクセスを防げます。また、ネット上に保存する場合は、閲覧や編集などの適切な権限を設定し、強固なセキュリティ体制を確立することも必要です。

これらの留意点を踏まえてPDF化を進めることで、スムーズにデジタル化を進めることが可能になります。では具体的にはPDF化によりどのように業務効率化を進めることができるのでしょうか?具体的な場面と合わせて、その活用法をお伝えします。

3.会社の業務を効率化させるPDFの活用法

ここからは具体的に、どのようにPDFを活用できるかについて見ていきましょう。PDFには意外な使い方があり「実はこういう使い方もできたのか」という発見があるかもしれません。それではまず、情報の管理・保存からご説明いたします。

3-1.ドキュメントの管理・保存

まずは最もオーソドックスな「文章の保管」についてご紹介いたします。PDFは、印刷用のファイルや原本を保存するのに便利です。印刷物を保存する場合、環境によっては色やフォント、レイアウトなどの情報が壊れる可能性があるため、専用ソフトまたはPDFでのファイル交換をお勧めします。また、契約書や請求書などの保存が必要なビジネス書類については、タイムスタンプを付けてPDFで保存することが一般的です。

3-2.プレゼンテーション

PDFは、商談やセミナーなどのプレゼンテーションにも利用できます。プレゼンテーションソフトとしては、マイクロソフト社のPowerPointが広く使われていますが、PDFでもプレゼンテーションを作ることができます。

3-3.他の社員と一緒に編集できる

PDF作成ソフトによっては、クラウド上で共同編集ができるものがあります。PDFファイルのリンクを共有して、コメントや議論を行うことができ、承認のためのワークフローにも利用できます。特に、アドビが提供するAcrobat DCでは、PDFに埋め込まれているすべてのコンテンツにコメントを付けることができ、ビデオでは、タイムライン上でコメントを追加することができます。自動的にタイムスタンプが挿入されるため、特定の部分を探しやすくなるでしょう。

3-4.さまざまな媒体から記事を統合できる

PDFの最大の利点は、PDF作成・編集ソフトを利用して、複数の資料を容易に統合できることです。たとえば、Word、Excel、PowerPointで作成した資料をひとつのファイルにまとめることができます。提案書やレポートなどを作成する場合、PDF化した既存の資料をまとめることができるため、効率的な資料作成ができます。会議中に参照するために、参加者の資料をひとつのPDFにまとめることができれば、議事録の代わりにもなります。

4.PDF化によって会社の業務を効率化できる

今回は、会社の書類をPDF化するメリットと留意点、そして具体的な業務改善への活用法を詳しく見てきました。PDF化により、書類の「整理の容易さ」、「情報の保護」、「コミュニケーションの円滑化」などが実現でき、企業の業務効率化が進みます。しかし同時に、情報流出防止など、注意すべきポイントもたくさんあります。

PDF化をうまく活用していくためには適切な知識が必要です。この記事がその一助となり、皆さんのより良い業務環境作りに活かしていただければ幸いです。

デジタル化の波は、これからも我々の仕事の方法を大きく変えていくと考えられます。PDF化を始めとするデジタルツールの活用は、企業の働き方改革にとって大切なポイントです。次世代の業務環境を築くために、PDF化を進めることが必要でしょう。

関連情報

PDFとは何なのか?PDFの意味とメリットを解説!【PDFの基本的な知識】
「PDF」何気なく使っていませんか?もっと活用しないともったいない!業務改善に役立つPDFの活用方法とは?!
ビジネスで使うPDFとプラスアルファの使い方
PDFでビジネス文書業務を効率化


👇このページのQRコード


    この記事をシェア👉🏻



この記事のカテゴリー
この記事のタグ